MRセンサの調整方法

                                                   

 

前回まで

MRセンサは、セラミック、パイレックスガラス、シリコンウエハなどの基板上に磁性体金属膜を蒸着によりスダレ上にパターンを構成し、出力は磁界に対して極性を持ちません。

センサースイッチ用にMRセンサを使う場合は、次のような項目を理解する必要があります。


センサスイッチ コガネイカタログ引用

基板実装品例



1.手順 

①MRセンサ仕様、基本回路

②調整方法の理解

③BB(ブレッドボード)にて調整のトライ

④回路設計、レイアウト設計

⑤テスト実装

ためし実装、調整上の問題点を抽出し、確認すること

⑥エンジニアリングサンプル

量産を考えた実装、調整、検査

2.設計確認

① 条件

ΔVn=V②-V④  但し、T2の電圧はV②、T4の電圧V④ 

② 基本回路

③ R1~R4の計算

ΔVo=±(V②max-V④max)=±30mV

ΔVo=±{(R2/(R1+R2))-(R3/(R4+R3))}×Vcc

R1+R2=R4+R3=2Rinとおくと

ΔVo=±Vcc×(R4-R3)/2Rin

ここでΔVo=30mV、Vcc=5Vとすると表の結果が得られます。

3.MR-SENSORの調整方法   

                 

簡易調整方法

無磁界B=0にてSENSOR-OUTを調整する方法

Vcc=5V

R1~R4:MR-SONSOR

R5,R6:調整用抵抗 各100kΩ

Vm1:SENSOR-OUT

①プローブ用パットをプリント基板に設けます。

②パットA・Bに直流電源DC5V、C・Dに電圧計を接続します。

③DC5Vを加え、R5・R6をFT(レーザトリミング)にてVm1が設定範囲に入るように調整します。

調整範囲:104k~223kΩ


④基板実装品にて各部の電圧、消費電流、動作距離が検査基準に入ることを確認します。

4.確認事項



ES品のみ、Voを変化させた場合の動作距離の相関を取れば適正値が分かります。



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